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先輩の主著 4・22 [2024年]

DSC03217.JPG☆近藤さんは、楯築古墳の発見などを踏まえて『前方後円墳の時代』を著した。考古学は歴史書の挿絵ではない。残された壺や道具や住居跡や墳墓を中心にして古代史を構築したい。岩波から1983年に出た。58歳になっている。(どうでもいいことだが、わたしの『浅草弾左衛門』1巻はその翌年に刊行。当時は縄文弥生古墳などには無関心でした)。こんど、文庫になったので一読。感心して、ここに紹介しています。

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ヤマト対キビ 4・22 [2024年]

DSC03258.JPG☆箸墓古墳から北へ500メートル弱に、纏向(まきむく)遺跡があります。ここからも、特殊器台が出てきました。奈良から吉備へ伝わったか、と当時の人は一瞬考えます。近藤さんは、どうだったでしょう。やがて土器の成分が吉備と同じだと分かります。贈り物でしたか。このとき、吉備のほうが奈良よりも国力があり、土器製造技術も葬送文化もすぐれていた。と言えばどうでしょう。受け入れられますか。

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古墳時代は 4・21 [2010年写真]

DSC03248.JPG☆奈良桜井の「箸墓(はしはか)古墳」で、前方後円墳です。近藤さんは、この箸墓から古墳時代が始まったとしました。弥生か古墳か、時代の線引きも便宜的なものですが、なぜ円墳からとしなかったのか。すれば、楯築の円墳から古墳時代でした。

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弥生を強調 4・21 [2024年]

DSC03234.JPG☆発掘者に自分の名を出さないようにしてきた近藤さんが、めずらしく案内を書いた。適任者なのはまちがいないけれど。1987年か。

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器台・壺の発掘場所 4・20 [2024年]

DSC03237.JPG☆前出の文庫から。1986年までのデータになります。中央のヤギみたいな島は「児島」です。古事記の最初に出てくる島で、瀬戸航路の寄港地でした。製塩も盛んでした。海は楯築の近くまできています。備前・備中・備後の境が点線で記してあります。(ここで訂正しておきます。楯築遺跡は倉敷市でした。造山、岡山市。作山、総社市です)

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制度と葬儀 4・20 [2024年]

DSC03197.JPG☆当然、近藤さんも論じています。岩波文庫のコピーです。データはきちんとしていますが、ちょっと歯がゆい。言えばいいじゃないですか。縄文の土器を別にすれば、弥生時代では傑出した造形です。ここには、村落の共同体に支えられた権力がある。組織によって大きな円墳を造り、葬儀の式次第が共用され、その日、華麗なこの土器が飾られた。製造に関しては、設計図が引かれ、装飾デザインがほどこされた。「吉備」という国の先進性を、断定すればいいのです、先生は。

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特殊壺型土器 4・19 [2024年]

DSC03244.JPG☆左が「特殊台」です。右は台の上に乗せる「特殊壺」です。どちらも大きなものですし、墳墓で見つかり、住居跡からは出てきません。それで葬送祭祀(さいし)に使用されたと考えます。発掘者が「特殊」と頭につけた理由でもあります。

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じゃーん、大発見 4・19 [2024年]

DSC03208.JPG☆亀石(施帯文石)(せたいもんいし)のほかに、こんな器具も発見した。まだ古墳ができる前、弥生後期で、のちの埴輪の原型になった土器。高さは1メートルほどもある大型だ。「特殊器台形」と近藤さんは呼んだが、事典では「特殊器台」で統一される。わが電子辞書の広辞苑にはない。おび状の太い線が、∞になったり、亀石の模様と似ています。

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ミラクル小亀 4・18 [2024年]

DSC03236.JPG☆あまり知られてないが、タテツキ古墳からは、もうひとつ亀石が見つかった。(写真は白井洋輔氏ブログ)。すこし小さく、しかも割られ、地表ちかくにまとめて埋められていた。それを近藤チームが丹念に復元した。葬儀礼だろうか。なにもわからないが、奈良の亀石よりは手がこんでいる。ちなみに、江戸のころ、ご神体は「白頂馬龍神石」と呼ばれていたとか。白鳥、白丁…白頂馬・龍神石か…

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奈良の亀石② 4・18 [2024年]

DSC03224.JPG☆正面から見ると、顔。亀ではなく蛙という歴史家もいます。こちらのほうが倍もおおきい。やはり明日香か、と、近藤さんも思っています。日本史の黎明の地。いまや国民全員が想いを馳せます。でも、ちゃんと見れば粗雑です。ただの巨石文化の名残りです。近藤先生。

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