もう一軒のドンク 10・16

☆コーヒーを味わいながら、回想です。高校生のジジはパン屋のまえにきました。イートインという言葉はまだなかったのですが、店では食べられそうにない。すると、トアロードをはさんだ場所に、同じ名の店があって、サンドイッチなどの文字が見えました。道を横断して、きれいな店に入りました。売り場の奥にテーブルがならんでいます。さらに進むとオープンテラスで、そこの白い椅子にすわりました。たぶん、モーニングセットのようなものを注文したと思います。旅先での初めてのひとり食事でした。その店は震災でやめたのでしょうか、もっと前になくなったのか。いま、本店はビルになり、その二階に老いた男がいます。